自律神経と疾病また我々が治療出来る疾病やその方法、手段について書いてみまいた。あくまで簡単に一般の方向けの私の知識の範囲の内容ですので、専門的には(厳密には)おかしな表現も有りますがご了承下さい。
*自律神経とは
*自律神経関連疾患(自律神経失調症)に ついて
*自律神経と、はり、灸、マッサージ、整 体等、手技療法との関係について
@自律訓練療法については、こちらうをご覧ください。
当院に良くいらっしゃる患者さんに、仕事の疲れやストレス(もちろんその他のストレスもありますが)で、体調を崩し、ひどい方は会社に行くのがきつくなったり、休職になってしまう方を多く見かけます。
特に30代から40代の男性の方が多いようです。
その中には、あまり抱えているストレスに自覚が薄いか、
ストレスと体調の因果関係に気付いていない方も多いです。
これらの症状はまさに心身症的な症状で、ストレスによる自律神経の失調からくる体調不良です。
症状的には、過敏性大腸症候群や便秘、神経性胃炎といったような消化器系の症状や、パニック障害、メニエール症候群(めまい、耳鳴り、難聴等が主症状)の他、急にひどい肩凝りや背中のこりや痛み、またそれに伴って、ひどい頭痛やめまいが頻繁に起こったりとさまざまですが、数通りかの傾向が見受けられます。
これらの症状は、病院に行っても器質的な原因がないため、皆さんちゃんとした治療や対応が受けられずに困っているのが
現状です。
そして経験上、これらの症状にかなりな確率で鍼灸治療やマッサージ、指圧が効果を示す事を、実感しています。
もちろん個人差もあり効果の出ない方もいますが、5回程度治療しただけで、数か月会社を休職していた方が、復職できた
ような例もあります。体に負担がないどころか健康の保持増進に良い影響がある鍼灸、マッサージの治療を試してみてはいか
がでしょうか。
その他にも、女性に多いのですが、通勤電車の中でパニック障害的な状態になったり、仕事でパソコンに向かっているとひ
どく肩がこって頭痛になったり気持ちが悪くなったりする症状、あるいは目がひどく疲れたり頸が張って顔面痙攣や麻痺、三
叉神経痛(顔の痛み)や、めまい耳鳴りといったようなメニエール様の症状を見る場合など、仕事の忙しさとストレスによっ
て表れる自律神経関連疾患も多く見られます。
その他にも、更年期や婦人科系の不調によるとみられる不定愁訴も多く見かけます。また、病名こそ線維筋痛症と診断されての来院では、ないのですが症状からして、線維筋痛症か、線維筋痛症に近い症状と思
われるような患者さんもたまに見かけますが症状が改善した例もありました。線維筋痛症は、心身症や自律神経失調症の要素が含まれているように思われます。
私たちの身体を調整、支配している神経を大きく分類すると体性神経と自律神経に大別できます。
@体性神経
体性神経を簡単に分類すると運動神経と知覚神経に分類できます。
1)運動神経
随意運動に関連する横紋筋を支配する遠心性の神経です。
運動器官に関連する筋肉の動きを支配します。
2)知覚神経
皮膚や感覚器官にある知覚受容器で受けた刺激の情報を中枢神経に伝える求心性の神経です。
@自律神経
自律神経とは、随意的には直接動かしたり、調整、支配することが出来ない内臓の働きを司る神経です。
すなわち、心臓を動かしたり、血管の収縮や拡張、ホルモン、汗や粘液、消化液等の分泌を調整したりというよ
うな身体のすなわち、循環、呼吸、消化、排泄、体温調節、内外分泌といった生理現象全般を司る神経です。
そして、この自律神経を大別すると交感神経と副交感神経に別けられます。
この2種類の神経は互いに拮抗的に作用し身体の内蔵諸器官はこの交感神経と副交感神経の二重支配を受けてバランスが保たれております。
1)交感神経
一般的に生態が活動的にしている時に優位に作用する神経でどちらかというと、緊張状態、仕事中、戦っている様な状態で優位に働きます。
具体的には、循環器、呼吸器系の機能促進(心拍数の増加、血圧上昇、呼吸の促進、瞳孔散大、発汗の促進等。消化、排泄等の機能には抑制的に作用。
2)副交感神経
休息状態、リラックスしている時に優位に作用、機能する神経で上記の交感神経とは逆の働きをします。消化、吸収、排泄等の同化作用を促進し、体表の血流を促し血圧を低下させ呼吸や心臓の働きを抑えてリラックスした状態に傾けます。
図1) 自律神経の脊髄分節と内臓分布
自律神経系の中枢は脳及び脊髄中にあり、末梢部は神経節と神経線維とから構成されています。
交感神経、副交感神経ともに多くの場合同一の内臓諸器官に分布し、拮抗的に二重支配し内臓の働きを調整しています。
図2) 投射部位(連関痛の)
内臓に疾患がある時、体表の一定部位に、痛みが投射されて、感じられます。これを連関痛といい、そのしくみを内臓体性(体壁)反射と言います。
代表的な例では、心疾患の時にその連関痛は、左胸から左腕にかけて現れます。
これは、内臓からの求心性の神経線維と体表知覚の神経線維が、同じ脊髄分節にはいり、その際、何らかの影響が生じるためと考えられています。
従いまして、体表を鍼(はり)灸(きゅう)やマッサージ等で治療する事により、対応する、内臓諸器官に影響し治療効果を期待する事が出来ます。
図10) 脊髄内での投射痛生メカニズム(収れん)
内臓及び体壁の皮膚や筋からの求心性の知覚神経線維は脊髄に入る際、互いに影響し合い収斂(しゅうれん)を起こし連関痛を発生します。これにより内臓の痛みが背中の痛みに感じたりする様な、内蔵体壁反射を生じ
させます。
*自律神経関連疾患(自律神経失調症)について
自律神経系は精神と身体の接点であり、内分泌とともに内部環境の調整及び免疫反応に大きな役割を果たしています。
この自律神経の働きがみだれ各種の症状をみるようになった病態を自律神経失調症といいます。
すなわち、器質的病変がなく不定愁訴を訴える状態です。
従いまして、自律神経失調症、不定愁訴症候群、ストレス関連疾患の3つは大きな分類では同じ様な意味合いになってきます。
*自律神経と鍼(はり)、灸(きゅう)、指圧、マッサージ等、手技療法との関連について
一般的に、鍼灸、指圧、マッサージ、整体等の手技療法の対象となる疾患は、上述したもののうち特に体調に不調を訴える、心身症的な疾患が中心となりノイローゼ等の神経症的疾患やうつ病などは専門の医療機関を受診される事をお勧めします。
あるいは原因のはっきりしない症状のものも多くあります。
特に治療院に多く来院される患者さんの疾病または症状としては次の様なものが挙げられます。
メニエール症候群、その他の耳鳴り、めまい、突発性難聴、機能性胃腸障害、過敏性大腸症候群、不眠症、偏頭痛、心臓神経症、ETC.、又とにかく身体がだるい、冷える、ほてる等の病名を付けずらいもの、又、自律神経の失調が原因となって発生したと思われる、三叉神経痛、顔面神経麻痺又は、痙攣など。その他に自律神経症状を伴う原因疾患、たとえばえば、パーキンソン病なども多く見かけられます。
鍼(はり)、灸、指圧、マッサージ等の体表からの刺激は、内臓体壁(体性)反射や圧自律神経反射、経絡反応、デルマトーム等を考慮し、トリガーポイント(引きがね点)や経穴(ツボ)、あっ痛点、その他、筋肉や神経の走行にあわせて、刺激を加える事により、自律神経に刺激を与え、そのバランスを整え、内臓の働きにも
効果をもたらします。
そして、我々の行う手技療法は、体表、体壁から、適正な刺激を加えることにより、この様な、器質的病変を伴わない疾患
(パーキンソン病は別です,中脳の黒質に萎縮を見ます)に、大きな効果をもたらします。とくに、当院では、しっかりと時間
をかけ、1人ずつ、丁寧に全身を治療いたします。
このことは、全身の循環の改善をはじめ、自律神経系に働きかけ、
内分泌にも影響し、しいては免疫力の向上にも効果が期待
できます。
(鍼 灸 マッサージの治効理論のページをご参照下さい。)
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